明治42年創業「堤淺吉漆店」四代目 堤卓也さんが着るメンズウエア
皆様に兼ねてからリクエストを頂いていた、メンズのパジャマ&リラックスウエアがリリースされます! 心地のいい肌触り、そして男性こそ実はお腹や足先が冷えているので、nanadecorで人気の腹巻きパンツを作りました。すでに定評のあるライトワッフルの生地と、リラックスコットンの生地を使った2種類。少しゆったりしたシルエットで、ナイトウエアにも、リラックスウエアにも着ていただけるベーシックな2型からスタートです。
日常を気持ちよく!ライトワッフルのリラックスウエア
薄手のワッフル生地のヘンリーネックのトップスと、ウエストがゴムのパンツです
>MENSライトワッフルトップ >MENSライトワッフルパンツ
<シンプルで温かいリラックスコットン腹巻きパジャマ>
ネイビーグレーの2重の生地はフワッと軽いリラックスコットン。腹巻きパンツでお腹を温めます
>MENSリラックスコットントップ >MENSリラックスコットン腹巻きパンツ
明治42年創業「堤淺吉漆店」四代目 堤卓也さんが着るメンズウエア
今回メンズウエアでご登場頂いたのは、京都で明治42年から漆を伝えている「堤淺吉漆店」の四代目、堤卓也さんです。nanadecorが大切にしている価値観を、違なるフィールドで伝えています。漆という業界の伝統を守りつつ、未来につながる活動へも目線を向け、アクティブな挑戦をされています。
<漆の世界もオーガニックコットンと同じ、生きている植物の力>
「カフェオレ色の漆を練りながら熱をかけて、水分の粒径を調整して艶あり、艶なしなど飴色の漆に仕上げていきます。樹液も採る人、採る時期によって、それぞれ特徴が違うので、その時々いろんな特性を見極めながら、お客さんそれぞれのニーズに応え、異なる質感の漆を仕上げています」
オーガニックコットンも同じ品種でも、収穫の違いよって風合いや色が異なるように、漆も樹液なので、テクスチャーは繊細です。代々、数ある漆器メーカさんや作家さんに漆を卸している「堤淺吉漆店」。毎回、長年のお付き合いから作家さんの作風や作業する地域、季節や湿度などを読み解き、その個性にあった漆に仕上げるという、職人同士の「あんばい」が息づいています。
<日本産の漆の世界を知ってもらうために>
「漆の樹は15年かけて育てます。植えて育てて採取して切り倒す。15年育てて、1本がたった200gの樹液になって終わります。だからこそ、毎年植えていくんです。一定量、使う人と作る人のバランスが取れていないと、成り立たない世界。人は1.2万年前、縄文時代から漆を作り続けてきました。明治からは中国産の漆も日本に入って、広く一般に流通し始めました。
日本では樹を植える人も、世話をする人も、漆かき(漆を採取する人)も減り、高齢化も進んでいます。希少性の高い日本産の漆は、値段が高すぎて一般には手が届かず、現在は主に文化財の修復で使われています。自分達の生活からは少し遠いところにある漆。そんな中でどうバランスをとっていくか? ということを考えた時に「守らなきゃいけないもの」から「守りたいもの」に変えていきたいと思ったんです。そのために 工藝の森 という「うえる」「そだてる」「いただく」「つくる」「つかう」「なおす」といった『行為循環型のモノづくり』の場を作り、自分で樹を植え始めました。そこでは樹を一緒に植えたり、下草を刈るなど作業を一緒にしています。15年後を想像して一緒にものを作る。モノづくりに関わる行為がつなぎ直され、循環することで、人や道具、技が生態系をなして次の時代に受け継ぐことができるといいな、考えています」
<おじいちゃんがいつも何か作ってくれた自宅の中の宇宙>
家業が漆屋のため、堤さんは小さな頃から手仕事を見て育ってきました。手でなんでも作ることができることを知り、そこが遊び場でした。今ではお子さんと一緒に楽しみながら、カラフルなお弁当箱は一生の記念に。そんな体験をシェアできるように、日本産の漆を守るための活動「urushi no ippo」もスタート。また1本の木を余すところなく使っていくBEARS WOOD PROJECT ではウッドの漆のサーフボードを制作するなど、活動を広げています。オーガニックコットンも植物の特性をありがたく頂いているアイテムで、私たちもインドの手摘みのオーガニックコットンの生地などを使わせてもらっています。(ベルガモットシリーズ)。
こうして日常に使えるアイテムを通して、伝統的な世界や、自然の恵をありがたく頂くことを知るきっかけを持てることはとても贅沢です。お椀やストローなどを通して職人の仕事を作るなど、漆業界の今を支えながら、新しいフィールドへとその活動を広げている堤さん。nanadecorでも来年は何か活動をご一緒したいと思っております!