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nanadecor.のものづくり
どうしてオーガニックコットンなのか?
肌に優しくナチュラルな素材の代表でもあるコットン。実は、農作物の中でも農薬の使用量が特に多い農産物です。農場では効率化を求めて、除草剤、防虫剤、収穫の際には枯葉剤をまき、成長剤で大きくした綿花を収穫していきます。枯葉剤の使用後は輪作をするので、砂漠化が広がっています。インドなどでは素手で農薬を散布する農家の人々の手、肺や目をはじめ全身に重篤な健康被害をもたらしています。それは、農場で働く子どもたちや動物たちも例外ではありません。さらに綿花は油分をもち、雨から種を守っています。そのためコットンの油分を化学薬品で脱脂し、薬剤や加工を施し糸に整えていきます。このたくさんの化学的な工程を経て私たちの元へ届く通常のコットン製品は様々なところへ負荷がかかっています。
これに対し、オーガニックコットンは自然の仕組みを生かして作られています。季節や緯度に合わせて落葉を待ち、綿花の収穫をして、人体や大地に負荷をかけない、農薬や化学薬品を使わない、どの生産過程においても人々が正当に働ける環境を持続していく、というサステナビリティのヴィジョンに基づいて作られています。肥沃な大地で自然の太陽をたっぷり浴びて育ったコットンボールを、脱脂をせず糸にし、引っかかりやすいふわふわの糸の特性を活かして丁寧に織る。おのずと生産量は減りますがオーガニックコットンの風合いを大切にしています。枯れ葉剤を使用しないため、手作業で取りきれない混入物が生地に黒いポツポツとなって現れることも。同じ生地でもコットンの収穫時期によって色が変わることもあります。これこそが自然の証。手間ひまをかけた豊かなオーガニックコットンには、生命力が満ち溢れています。
ナナデェコールは疲れをリセットしエネルギーをチャージする大切な眠りの時間に身につけるものとしてオーガニックコットンをおすすめしています。特にオーガニックコットンの中でも、やわらかく、肌触りの良い素材を厳選しています。そして、オーガニックコットンを選ぶことで、豊かな地球を守り、サステナブルな価値観を広げていきたいと考えています。この、一人ひとりができる小さくて大きなアクションが広がっていくことを願っています。
オーガニックコットンとは
3年以上農薬や化学合成の肥料、殺虫剤、除草剤等を使用せず自然のサイクルに従って栽培収穫された綿花のことです。自然の循環システムを守り、化学物質による自然環境への負荷をできる限り軽くするため、オーガニックを暮らしに取り入れることが世界中で拡大しています。nanadecorで使用しているオーガニックコットンはオーガニック原料を第3者の認証機関によってきちんと証明されたオーガニックコットンです。
オーガニックには以下のような基準が定められています。
- 3年間農薬や化学肥料を使用しない土地で栽培
- 化学合成農薬や化学肥料は原則使用しない
- 遺伝子組み換え原材料は使用しない
- 放射線照射はしない
- 合成添加物の使用制限 など
通常のコットンと オーガニックコットンの違い
通常の綿とは栽培過程に大きな違いがあります。世界で使用されている農薬の中で、コットンは農薬や化学薬品の使用が多い農産物です。通常の綿の栽培は、土壌のカビや細菌を殺菌し、化学肥料を使い人工的に土壌を作り、殺虫剤や除草剤を散布します。収穫時期には枯れ葉剤を使用し、農民の健康被害が深刻化しています。製造加工中にも、化学合成糊や苛性ソーダ、硫酸、塩素系漂白剤、防縮剤等を大量に使用します。農薬や化学肥料は土壌の力を劣化させ、環境破壊や生産者や近隣の住民の健康被害につながっています。
オーガニックコットンは豊富なバクテリアが農薬不要の健康な土壌を作り、害虫の天敵であるてんと虫や蜘蛛、唐辛子やにんにく、コーン、マローといった虫が嫌う直物の力などで防ぎます。枯れ葉剤を使用せず自然の摂理に基づき収穫します。生分解されやすい澱粉糊や天然のワックス・植物性洗剤等を主体に高熱高圧処理・高温湯水洗浄を行う等それぞれの生産過程においても環境や人体への負荷を極力抑える努力をしています。オーガニックコットンの使用量が増えれば、農家の人々や周りの地域の人々の健康や生活改善を助けることができます。
オーガニックコットンの特徴
生地のポツポツとした斑点
オーガニックコットンは生地にポツポツとした斑点が残っているものがあります。これは糸にする段階で取り除ききれなった綿花の葉や茎の残りで、洗濯を繰り返すうちに減っていきます。また赤や青の繊維品の混入は、主に綿を手摘みする際に使う収穫用の袋の繊維片で、手摘みのオーガニックコットン特有の風合いともいえます。
油 分
綿花は種を雨から守るため、コットンボールには油分があります。通常のコットンは苛性ソーダで脱脂を行い、仕上げに柔軟剤等を使用します。オーガニックコットンは化学洗浄を行わないので多少の綿実油が残っています。吸水性が良くないと感じる場合もありますが、洗濯を繰り返すうちに本来の吸水性とやわらかな肌触りが増していきます。
お手入れ
洗濯機でネットに入れて、天然成分の洗剤の使用をおすすめします。オーガニックコットンは多くの空気を含み非常にソフトな繊維ですので、柔軟剤は必要ありません。通常のコットンとは異なり、薬剤を使用した防縮加工を施していないため、若干の縮みがあります。長時間日光に当たると変色することもございます。洗濯を繰り返すうちに表情や色合いが変化していくこともお楽しみ下さい。
洗濯物を白く洗い上げるために、洗剤の多くは化学合成物質で作られています。皮膚 アレルギーや発ガン性物質の疑いのある蛍光剤、塩素の残留が懸念される漂白剤などがその代表です。それらが洗濯後も洋服に残留し皮膚に影響を与える場合があります。
<温かく 優しく、やわらかい ナナデェコールのお手入れ方法>
nanadecorではほとんどの製品にオーガニックコットンが使用されています。一部を除き、ほぼ全てのアイテムがご自宅でお洗濯いただけます。肥沃な土壌で暖かな太陽を浴びながら丁寧に有機栽培されたオーガニックコットンは、空気を含んで心地よくからだを包んでくれます。風合いを守るためにも適切なお手入れ方法をおすすめしております。
・洗剤について
天然コットンの風合いと持ち味、柔らかな触り心地を長続きさせるために、合成界面活性剤・塩素系漂白剤・蛍光増白剤が入っていない「石けん洗剤」のご使用がおすすめです。ナナデェコールでは、専用の洗剤(リンク)をご用意しております。お買い求めの商品の洗濯表示をご確認の上、ご使用ください。
・柔軟剤について
柔軟剤のご使用はお控えいただくことをおすすめしております。
nanadecorのオーガニックコットン製品はやわらかな肌触りが特徴です。柔軟剤を使用しなくても、素材の特性上、お洗濯を重ねる度にやわらかな風合いに変化していきます。乾いた直後は繊維が硬く感じられる場合がございますが使ううちにやわらかくなじんでいきます。
・洗い方
洗濯機をご使用の際は、「ソフト」「手洗い」などの優しいコースをお選びいただき、ネットに入れて洗っていただくことをおすすめいたします。お買い求めの商品の洗濯表示をご確認の上、ご使用ください。
・匂い・汚れが気になる時
変色や匂いが気になる時のスペシャルケアには、酸素系漂白剤をご使用ください。数時間漬け置きし、よくすすいだ後に、優しく脱水を行ってください。
・干し方
変色を避けるため、強い直射日光をなるべく避け、風通しの良い暖かな日陰で形を整えてから干すことをおすすめしております。
・商品の縮みに関して
コットン製品は一般的に、お洗濯後、多少縮む場合がございます。乾燥機の使用は強い縮みの原因となりますので、お控えいただくようおすすめしております。
nanadecorのオーガニックコットン
認証について
様々な会社の生地を商品によって使い分けているため、原綿での認証、生地までの認証、商品までの認証と商品によってさまざまの認証段階、認証団体となっています。最低でも原綿の時点での第3者機関での認証が受けられる生地を主に使用しています。
<オーガニックコットン基準・認証認定関連機関>
- GOTS(グローバルオーガニックテキスタイルスタンダード)
- Control Union(コントロールユニオン)
- OCS(オーガニックコンテントスタンダード)
- NOC(日本オーガニックコットン流通機構)
原産国
原綿の原産国は特に国の指定はなく使用しております。nanadecorで使用している生地ではインド、トルコなどが多くなっております。オーガニックコットンは人為的にコントロールすることなく、自然の摂理に伴って栽培されているため、収穫場所や時期によって綿そのものの色みが違ってまいります。染色・漂白されていない素材は、オーガニックコットンそのものの色味の違いをお楽しみください。
ナナデェコールのものづくりの指針
- オーガニックコットンを基本としています
- 土に還る素材を使用しています(ブラジャーのホックなど付属品に例外あり)
- ウエア内側の仕様や、タグを外側につけるなど、肌当たりを考慮し縫製しています
- クルーエルティ・フリー(※1)で作られています
- 日本国内で縫製、生産しています
- 全国の伝統的な技術や産地を生かし国内老舗工場とのものづくりをさせて頂いています
- 独自技術継承のため特別なアイテムは海外へお願いしています。(イタリア提携工場のニット)
- 授産施設(※2)やサポートスタッフ(※3)での手作業を大切にしています
- オーガニックコットン製品の残布を回収し商品へアップサイクルしています
※1 クルーエルティ・フリー:動物実験・試験をはじめ動物に残酷な行為をしないこと
※2 授産施設:障害者支援施設
※3 自宅で内職作業をしたい方=サポートスタッフの雇用をしています。
nanadecor のソーシャル活動
作り手にも、使い手にも、みんなに優しいブランドでありたい、と願うnanadecorでは、女性の雇用支援を始め様々な社会活動を行っています。
サポートスタッフ
nanadecorではアイマスクなど手仕事のアイテムを、お家で仕事をしたいという、縫製や作ることが好きな女性のスタッフが作っています。年齢問わず、少しでもnanadecorを通して社会との関わりを続けて頂きたい思いも込めて、商品の製作をお願いしております。
授産施設
端切れを使ったミニバッグや、ランジェリーケースなど、シンプルな縫製アイテムを授産施設で製作しています。
コノコットン
「コノコットン。」売上1セット1000円、残布を東日本大震災支援の<ウィズアス・プロジェクト>へ寄付しています。(残布製品売上による寄付総額 20,198,048円 2012年6月〜2020年5月3日現在)
過去に行なっていた活動
こどもテーブル
nanadecor KITCHENでは渋谷区と提携し毎月「こどもテーブル」の開催と、オーガニックのお食事のほか、味噌作りなど親子で学べるワークショップを同時に開催。
Re-think Food Project
nanadecor KITCHENでは青山の国連大学にて毎週開催されているFarmer’s Marketの農家さんのロスを減らす活動に賛同。残り野菜を買い取るプロジェクトをサポート。
認定NPO法人ACE 【ピース・インド・プロジェクト】
インドのコットン畑では、48万人もの子どもが働き、その7~8割が女の子であると言われています。危険な労働にさらされている子どもたちを守り、教育を支援する「ピース・インド プロジェクト」へ株サンウェルの生地を通して寄付。